W F 2 0 0 4 
r e p o r t s 


 text
さわたりけんじ

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■ 
栗屋 ■
机の上に立体物以外何にも置いてなかったのですが、
かえって、とても印象に残りました。
何か鉱石を眺めているようで、色を塗ることだけが表現の手段ではないと
考えさせられましたね。
 

   

 ■ アーク倶楽部 ■
その目で追ったものに対しロビンは何を想うのか……
顔の表情、右手のしぐさ、左手の引き込み具合が生み出す空間。 椅子も机の脚も無いのに
まったくおかしいと思えない、しっとりとした不思議世界にしばらく浸ってました。
 

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 ■ ガンドール ■   
まず目の端に飛び込んできたときに、近寄って見てみたいという欲求が生まれました。
そのぐらい引き込まれる空気、オーラがそこにはあったのです。
すぐにわかる目立つところでは、パンツをリアルに作る方は数あれど、
パンツの中の空気までも表現した造形力を見たのは初めてですね。
もちろんパンツのことは一部であり、それと同じレベルで全てが
構築されているからこそ、見逃せないフィギュアが出現したんだと思います。

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■ VISPO ■
足に履いた超絶にリアルな運動靴に全く負けない全身の造形にシビれました。
そして、その身体にハマるべくしてハマったアニメチックな頭部に2度目のシビれ。
このフィギュアを見てしまうと、よくある「デッサンが取れすぎていて面白みのない造形」
なんて見る気も起きなくなります。 
皆さんにもこのフィギュアが、手の指先から突っ張って動いているかのように見えませんか?
「全体のバランスが良い」というのはこういったフィギュアを言うのでしょう。
(ファインダー確認をミスして頭が切れてしまいました。 VISPOさんに申し訳ない ) 

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 ■ 
コブラ会 ■   
新作のWinちゃんは18禁レベルだったのでうちでは扱えず、こちらのフィギュアを。
唐詩郎氏のフィギュアは、見る度にその溢れんばかりのスーパーボリュームにハラハラ。
しかし溢れる寸前! まさに決壊寸前で豪快に受け止める造形力がそこにあるっ!
毎度、毎度、見るたびに感動してしまいます。
そしてその表現は無機質なレジンの固まりに過ぎないモノのハズが、
「固い骨の上に柔らかい肉が付いて、その上に薄皮一枚の肌があるんだ……」
ということを常に意識させてくれる造形でもありまして、本当に素晴らしい。

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COW MOUNTAIN DESIGN OFFICE    
生の人間の欲望によって異界と化したイベント会場の中でも、
ここのブースはどこかホっとする空気につつまれていて、
写真撮影しているときも、終始落ち着いて撮ることができました。
それはこのブースに置かれたフィギュアの存在感が、イベントの空気以上に
しっかりとした独自の世界観を構築しているからなのでしょう。
存在感といえば、特に下の新作フィギュアは塗りも独特で、
通常のフィギュアではありえないような雰囲気というか……
お気に入りのアンティークを見つけたときに似ているというか……
「まだ存在しない新しいジャンルの人形」としか言えませんが、
私には最もこの場に、WFにふさわしい立体物に見えました。

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  ■ COOL CUTTER  ■
足から頭の先までのラインが綺麗だったので目を引かれたことと、この原型を作った方の
サラに対する想いが伝わってくるかのような雰囲気に惹かれました。 
カバンの作りがアクセントになっていたので、是非後ろからも写させて貰えば良かったと後悔しきり。

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■ T-TIME ■   
ここの月姫フィギュアは全て、頭のすげ替えができたり、既存のアクションフィギュアにはめて
遊んだりとプレイバリューが高いのがポイントで、私はとても好きなシリーズです。 
「特に琥珀さんが良いのでオススメ!」とか、つい素に戻って書いてしまいます。

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■ りゅんりゅん亭 ■
髪の流れ、空気をはらんだマント、走り出す躍動、どこから見ても高レベルで
見ていて飽きることが無かったです。 一番オススメの角度は、フィギュアから見て
左斜め前方からみたアングル? みなさんにも是非見てみて欲しいです。


 

 

■ off-scouring ■   
むちむちと肉感的なのにさわやかで、非常に立体的でありながらマンガ的な造形…
と、言葉に直すと完全に矛盾していますが、そういうフィギュアが確かにここに存在しています。
だからこそ立体は、言葉では表せない魅力があるのでしょう。

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■ off-scouring ■
このフィギュアを初めて見たときに「おおっ!」と声を上げてしまいました。 
ここまでまっすぐに自分の想いを立体化できるなんて !!!! と。 
どんなことでもそうですが、「自分の思いをストレートに伝える」 ということは
「まず自分を出す、まさに素っ裸を見せつける」と同義なわけで、こうしたくても照れや、
それまで築いてきた社会的地位や、鍛えた腕によるプライドがそれをさせてくれないはずなんです。 
「すごく上手いんだけど何故か地味、目を引かない、足りない、決定的な何かが抜け落ちてる」
っていうのまさしく「本人が照れて裸になってない、カッコつけが残ってる」ってことでして。
「やはり何かを作り見せる人間は、まず心を裸にできる人間でなければならないものなんだ」
と改めて確信させていただきました。

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■ LONGLONG ■   
ごく自然に身体の重心が来ていて、少女の重さが感じられるような錯覚を受けました。
各部質感の違いも合わせ、「生きている……」と感じます。
完成品がどういったものになるのか、非常に楽しみなフィギュアです。

 

 

  ■ GKオペレーション ■
「パツンパツン」という古来より伝わる擬音的表現以外にどう表現すればいいのか?
この太くない、太さ…いやむしろその太さが魅力として写る
絶妙のバランスで表現された体型は、まさにお嬢そのもの。
くびれを造って逃げるとか、下手なことをしない直球造形に惚れました。 

   
  

 

 

 

最後に私の趣味で1点ほど。
まさに「漢」とかいてオトコの造形、やはりイベントに来たら
こういった漢造形を見なければ始まりません!
……鎧を触って動かしてみたかった、ハアハア。

 


 

 

■ W F 2 0 0 4    あ と が き 的 総 括   

 

さて、作り手側による濃いレポートだったのですが、いかがでしたか?

このレポートは普通のレポートのように写真枚数で勝負というモノでは無く、
私が本当に良いと思ったフィギュアだけを、そして何故良いと思ったのかを
できるかぎり言語化したレポートです。

レポートと言っても

「こんなこと考えてる作り手もいる」

っていうサンプルに過ぎませんけど。

でもこういったサンプルって今まで皆無でしたから、それなりに
楽しんでいただけたんじゃないかと(と、思いたい)。

少しでもフィギュアの楽しみ方を伝えられれば幸いです。

レポートを書くにあたって大手の見逃しは無かったのですが、
会場全てを見れたわけではありませんので、まだまだ
見逃してしまった作品がいっぱいあると思います。

正直、悔しいですが、それは次回のお楽しみということで、
愉快に過ごすことにします。
 


それにしても今回のWFは、とても面白く過ごさせてもらいました。
最初の写真で紹介した「スゥ」を生でじっくりと見れただけで最高だったし。
ここで紹介させていただいた作品全てに刺激を受けましたし。

自分のブースのほうも、まったくの創作にかかわらず、
興味を持ってくれた方にいろいろ話しかけていただきました。
その中で意外というか、最初にテストとして上げていた
カボチャメード「珊瑚」の立体化希望が数十人もいらしたこと。
彼女はシュレーディンガーの次のシリーズ、エヴェレットの魔法使いで
立体化する予定でしたが、みなさんの熱い想いを受けて
ビネクラ体験版、ナビゲートキャラクターとして早めに立体化することに決定!
お付きのメードが先というのはヒロインの立場がない気もしますが、
そちらはそちらでゴージャスにするということで。 
あと当日みなさんとお話ししたことを生かして、ビネットクラフトには
後ほどビックリするような仕掛けを用意しますんで、ご期待下さい。

 
ではイベントで受けた刺激を自分の造形としてお返ししていこうと決めて
今回のレポートは閉じさせて頂きます。

 

Text. さ わ た り け ん じ 



チで出展した「エヴェレットの魔法使い 竜馬(ルマ)とチッチイ」
ドラゴン好きな方が、この世にはデカイ規模でいると確信。

当日自分のブースの写真撮りに失敗してしまして、
HK-DMZ PLUS.COMの茄神さんのWFレポートから
この写真をお借りする許可をいただきました。
茄神さん、ありがとうございます。

 

撮影に関しましては許可を頂いておりますが、レポートにて問題がありましたら、
お手数ですがメールでさわたりまで御連絡ください。
 
  mail : one_web@pep.tok2.com